院長コラム

2018.03.25更新

今日も小児科勉強会に参加しました。

今日は愛知県小児科医会が主催の「感染症」と「心筋炎」がテーマでした。

小児科勉強会

感染症では、髄膜炎、膿胸、虫垂炎・腹膜炎、心筋炎、肺炎の具体例の話が出ました。

今日の話で印象に残ったのは薬剤耐性の話でした。

ここ数年は新たな抗生剤の開発・承認は非常に少ないのですが、抗生剤に対する耐性菌が多く出現しているのです。

海外では畜産業の飼料にも抗菌薬が使用され、動物の中でも耐性菌がどんどん増えているようです。

このままでは、2050年には感染症で亡くなる人がすごく多くなると予想されます。

抗生剤の適正使用に努めたいです。nyan

 

心筋炎は心臓の筋肉に炎症が起こり、それに引き続き心筋細胞の壊死や変性が起こる疾患です。

心筋炎の中には急激に循環状態が破綻し、適切な治療を行わなければ死亡することも在り得るという怖い病気です。

その原因はほとんどの場合ウイルス感染であり、原因となるウイルスはコクサッキーウイルス、インフルエンザウイルスなどが代表的ですが、あらゆるウイルスが原因となります。

小児の心筋炎症状として息切れ、嘔吐、食欲低下、上気道症状、発熱、元気がないなどが上位を占め、これらはよくある風邪や胃腸炎の症状とも似ており区別することは難しいです。

ぐったりしている、顔色が悪い、不機嫌、四肢冷感、呼吸困難などいつもと違う症状があれば心筋炎も想定し、慎重に対応したいものです。