大腸ポリープ

日帰り大腸ポリープ手術が受けられます

大腸内視鏡検査を行った結果、大腸ポリープが見つかった場合、切除の必要性を考慮したうえで、必要があれば検査したその場で日帰り切除を行うことが可能です。当院のポリープ切除はスネアという金属に熱をつたえてポリープを焼き切るという従来の方法以外に、コールドポリペクトミーという熱を使わない方法でも切除を行っております。コールドポリペクトミーは切除後の出血や穿孔(腸に穴が開く)が少ないとされています。ポリープの大きさや性状をみて、適切と思われる切除方法で治療を行います。

当院のポリープ切除に対する考え方

基本的に、大きいものや形のいびつなポリープはすべて確実に切除し、取る必要のない過形成ポリープについては過剰な処置をせずにそのまま残すという方法を取っています。当院では基本的に鎮静剤を使わず、患者様と画面を見ながら会話ができる状態で検査を行っているため、「このポリープは大きくなっているので取りましょう」「この程度のポリープであればそのままにしておいて大丈夫です」ということを実際のポリープの画像を見せながら直接お伝えできます。眠っている状態で相談もなく勝手に切除してしまうということは決してありませんので、ご安心ください。

当院の協力医療機関

当院で行う大腸内視鏡検査は、専門医の手により安全性に最大限考慮して行っていますが、万が一大きな出血や大腸がんの発見など、何か不測の事態が起こった場合には、基本的には患者様が希望される病院にご紹介しています。過去の例では、藤田保健衛生大学病院、名古屋第二赤十字病院、名古屋記念病院、名古屋市立大学病院へのご紹介が多くなっています。具体的に希望される病院がある場合にはお知らせください。

ポリープ切除の方法

有茎性、大きい亜有茎性のポリープ

キノコのように根本がくびれた形の有茎性のポリープは、スネアという電流を流す針金を根本の部分にかけて、電流を流すことで切除します。大きなポリープに対しては、直接出血している血管や粘膜をクリップで挟み、血流を遮断するクリップ止血法を用いて切除を行う場合もあります。

無茎性のポリープ

わずかに隆起しているだけの無茎性ポリープは、ポリープの下の部分に生理食塩水を入れて持ち上げ、その浮かせた部分に針金をかけて通電して取っていく内視鏡的粘膜切除術(EMR)という方法を用いて切除を行います。粘膜下層の奥にある、熱に弱い筋肉の層に熱が伝わらずに安全に切除することが可能です。

小さい扁平なポリープ

小さく扁平なポリープ(亜有茎性ポリープ)は、ポリープの根本に針金をかけて、通電せずに切り取ります。この方法は熱を使わないため、熱による組織損傷がなく、切除後の出血や穿孔(腸に穴が開く)が少ないとされています。

内視鏡による大腸ポリープ切除の費用

観察+内視鏡的ポリープ切除+病理検査 3割負担の方で20,000~30,000円ほど、1割負担の方で6,600~10,000円ほど

担当医からのメッセージ

医院によって大腸ポリープが見つかった場合の対応が異なることがあります。初回の内視鏡検査は観察のみで、もしポリープを見つけてもその場で切除はせず、細胞の検査だけを行ってその日の検査はいったん終了にする。細胞の検査の結果を踏まえ切除するかの判断を行い、後日再度内視鏡検査を行い、大腸ポリープを切除するという方針の医院もあります。しかしそれでは患者様の時間的負担、身体的負担、金銭的負担が大きくなります。経験を積んだ内視鏡医であれば、ポリープの性状をみて、その場で切除が望ましいかどうかの判断はできます。また正確にポリープを切除し、切除したポリープ全体の細胞の検査を行うことで正確な診断をすることができます。経験を積んだ医師による検査を受けていただくことが大切だと考えています。大腸ポリープ切除を「今の自分のためではなく、将来の自分のための治療」と位置づけていただき、安心して治療を受けていただけるよう、当院は努力を続けてまいります。