ここ最近、男性更年期障害ではないでしょうか?という方がうちのクリニックに多く受診されるようになりました。
更年期障害と言えば女性特有の問題と考えられてた時期もありましたが、近年では男性にも関連するということが分かり、色々なメディアにも取り上げられ、注目度が高まっているような気がするので、ブログで書かせていただきます。
男性更年期障害とは加齢に伴う男性ホルモンの減少に関連して全身の様々な症状(下記参照してください)が出現するようになった状態です。
男性更年期は内臓脂肪増加、脂質異常症、インスリン抵抗性悪化(糖尿病のリスク要因)、うつ、性腺機能低下、骨粗鬆症などに関与しており、様々な疾患を引き起こします。
最近気分がすぐれないなぁという問題だけではないのです。
当院は「地域の方々が健康で幸せに生きられる」を目標に掲げているので、この男性更年期障害に対し、積極的に治療に関わっていきたいと思っております。
当院での診療スタイルを簡単ではありますが記載させていただきます。参考にしてください。
まず問診を行います。AMSスコアと言われる男性更年期障害で世界的に施行されている問診表を参考にしています。
そして男性更年期障害を疑う方は採血検査を行い、内科的疾患の除外、男性ホルモン値チェックを行います。
血中遊離型テストステロンという項目が8.5pg/ml未満の場合は有意な低下、8.5pg/ml以上~11.8pg/ml未満を低下傾向と判断します。
年齢や症状、ホルモン注射のリスクを考慮し、治療方法を選択します。
治療はアンドロゲン補充療法(3週間に1回筋肉注射)や漢方薬、抗うつ薬などを使用して行います。
ホルモン注射の際は前立腺癌リスクを踏まえ、腫瘍マーカーであるPSAなども適宜チェックしながらしっかり対応しますのでご安心下さい。
男性更年期障害は加齢による影響だけではなく、ストレスの影響も多分に受け、最近では30代の方でも男性更年期障害の方は増加傾向にあります。
30代、40代男性は社会的ストレス・家庭的ストレスにさらされる機会が非常に多いからです。強いストレスは男性ホルモンの生成や分泌を妨げます。
もしかしたら自分は男性更年期障害では?と思われる方は当院に受診していただければしっかり対応いたします。
元気で活力あふれた生活を取り戻せるよう一緒に頑張っていきましょう‼