院長コラム

2018.03.19更新

今回はインフルエンザの治療薬についてです。

現在インフルエンザの治療薬は飲み薬、吸入薬、点滴があります。

その中で治療の中心を担っているのはイナビルという吸入薬だと思います。この薬は治療初日に1回だけ使用する吸入薬です。

当院では今シーズンインフルエンザにかかってしまった大多数の方にイナビルを処方しました。

イナビル以外では、吸入がうまくできないお子さんにはタミフルというドライシロップの内服薬(こちらは朝と夕、1日2回内服を5日間続けるという点でやや大変です)を処方し、内服も吸入もできない方にはラピアクタという1回使用の点滴を使用しました。

これらの治療薬だと、「吸入がうまくできたか心配」、「吸入薬よりも内服薬がいいけど5日間も飲むのは大変」という声もありました。

 

そのような中、今年の3月に新しい作用機序を持ったゾフルーザというインフルエンザ治療薬が世にでました。pad

この薬はインフルエンザの増殖を抑える飲み薬で、治療初日に1回飲むだけという薬です。

この薬は小型で飲みやすく、治療成績は自覚症状の消失までの期間が従来の薬と比べ同等、ウイルスの排出期間が従来の薬より短いという特徴があります。

ウイルスの排出期間が短いということは、周りの方にうつす可能性のある期間が短くなるということです。これは他者への感染力の強いインフルエンザにおいては治療上の大きなメリットであると思います( ゚∀゚ )

 

当院では3/19よりこの薬を処方開始しました。

今後当院でのインフルエンザ治療はイナビル、タミフルに加え、このゾフルーザが選択肢の一つになります。